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Vol.02 スピード、クオリティー、知識。3つを追求して一流の壁装職人をめざす。

壁装作業 斉藤 哲也さん

表装技能士 1級
壁装作業
(平成25年度取得)

斉藤 哲也さん

1973年生まれ

福祉住環境コーディネーター2級・3級

表装技能士とは

表装とは、絵や書などを布・紙などの材料を用いて糊で仕上げる作業。対象となるのは表具品と呼ばれる、掛軸、額、屏風(びょうぶ)、襖(ふすま)など。技能検定職種の「表装職種」は、壁紙などを壁下地に張る壁装も含み、表具品の製作及び壁装の仕事を対象としています。

斉藤 哲也さんのお仕事

斉藤さんは、室内の壁紙張りや装飾を施す「壁装(へきそう)」が専門。パテと呼ばれる塗料で壁下地を調整した後、サンドペーパーで地ならしを行い、壁紙を張って美しく仕上げます。壁紙の材質や現場の状況に応じて、技能を使い分けることが求められます。

斉藤さんが技能士の資格を取得されたきっかけを教えてください。

写真:斉藤 哲也

手に職をつけたいと考え、表装の仕事を始めたのは7年前のこと。そのとき就職した会社の親方が技能士の資格普及に取り組む「技能士会」に参加しており、「お前も技能検定を受けてみないか?」と声をかけてもらったのがきっかけです。

どうせ受検するなら1級を目指そうと考え、受検に必要な実務年数に達するまで経験を積み、本番に臨みました。表装技能士の1級を取得することが、この世界に入った時点での目標になりましたね。

受検してみての感想はいかがでしたか?

初めての実技試験は、試験用の下地に材料を切って張りつけるものでした。しかし、会場の緊迫した雰囲気にのまれ、材料の寸法を間違えるというありえないミスをしてしまいました。親方には「普段の仕事通りやれば大丈夫」と太鼓判を押されていたのですが、残念ながら結果は不合格でした。

自分がミスしたことには試験途中で気づきましたが、この経験を次の受検に生かそうと考え、最後までやり通すことにしました。その経験のおかげかは分かりませんが、2回目の受検はリラックスして臨むことができ、無事合格することができました。

技能士の資格を取得してよかったことはありますか?

写真:斉藤 哲也

学科試験には襖や屏風などの表具品にまつわる問題も出題されるので、自分の専門外の分野を勉強する良い機会になりました。技能検定に向けて勉強したことが役に立っています。

また、技能士の資格を一定の技術水準を保証する「判断材料」と捉えてくださる方もいます。技能士であるというバックボーンは、お客様に説明するうえでの説得力となり、お客様にご安心いただけます。

表装の仕事の中で、難しいと感じるポイントはありますか?

写真:斉藤 哲也

現場の状況や壁紙の材質によって求められる作業が変わってくるところです。例えば、建築中の住宅内の作業では、建物全体を覆うように足場が組まれています。当然、そこには自然光が入ってきません。作業中はもちろん照明を使いますが、やはり自然光とは異なるので、完成後に「壁紙の色合いがイメージと違う」ということも起こりえます。このような事態を防ぐためには、さまざまな要素を加味し、「どれだけ明確に仕上がりをイメージできるか」が鍵になります。

技能向上のために日々、心がけていることを教えてください。

腕が良い職人さんの技能を「目で見て学ぶこと」を日々心がけています。上手な職人さんや、自分と違う手法で仕事に取り組んでいる職人さんがいたら、近くでよく観察し、技能向上の参考にしています。

斉藤さんが仕事の中で「輝いている」と感じる瞬間はどんなときですか?

とにかく、一心不乱に壁紙を張り続けているときです。朝から晩まで集中して仕事に取り組んだ日は、クタクタに疲れます。しかし、仕事を終えた後に感じる充実感は、他の何物にも代えがたいです。

あとはやはり、お客さまの喜ぶ顔を見たときですね。壁紙を張り終わった後に「きれいに仕上げてくれてありがとう!」と声をかけていただけたときは本当に嬉しいですし、心からやりがいを感じます。

斉藤さんの今後の目標を教えてください。

写真:斉藤 哲也

私が一流だと考える職人の条件は、作業の「スピード」、仕上げの「クオリティー」、条件によって技能を使い分ける「知識」の3つを兼ね備えていることです。中途半端な技能で満足してしまうと職人としての成長は止まってしまうので、これからさらに腕を磨いて、その3つをより高いレベルに引き上げることが目標です。そのような努力を通じて、一つ一つの仕事をきちんとこなして「斉藤さんに任せれば安心だ」とお客さまから信頼される職人になりたいですね。

最後に、これから技能検定を受ける人たちへのメッセージをお願いします。

写真:斉藤 哲也

技能を向上させようとして壁にぶつかる経験は誰にでもあると思います。そんなときは、くじけず周囲の先輩や他の職人さんのアドバイスに耳を傾け、上手な人の技をじっくり観察してみてください。

その上で、今の自分にとって何が必要なのか良く考えること。自分の考えを貫くことは職人の世界では大切なことですが、それに固執しすぎない「素直さ」もまた大切です。技能検定の受検を考えている方も、毎日そのような心構えで地に足を付けて、地道に仕事に取り組むことが、合格への一番の近道だと思います。

プロの道具~表装技能士編

 

地ベラ(写真右端)

地ベラ(写真右端)

壁紙を裁断する際にカッターに添えて使うのが地ベラ。
その刃にはさまざまな厚さがあるが、斉藤さんが愛用するのは1mmのもの。経験上、一番美しい仕上がりになるという。

斉藤 哲也さんのある日のスケジュール

7:00
現場入り・作業準備
8:00
作業開始
12:00
昼食
13:00
作業再開(作業の合間に後輩への指導や、現場にいる他業者との折衝も行う)
15:00
休憩(30分間)
17:00
現場の掃除、作業機械のメンテナンスを済ませ作業終了

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