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Vol.11 知識と技能の裏付けをもとに、無限の進歩を続けるパンの可能性広げていく。

 森 潤一さん

パン製造技能士 1級
(平成19年度取得)

森 潤一さん

1979年生まれ

第一屋製パン株式会社所属

パン製造技能士とは

パンはさまざまな食感や味が楽しめるバリエーション豊富な食品として、多くの国で主食として親しまれています。パン製造技能士は、そういったパン作りにおける材料や器具、工程などの知識や技能を有する技能士です。

森 潤一さんのお仕事

森さんは、菓子パンの仕込みや包装・食パンの成形などさまざまな業務経験を経て、現在は商品管理グループのマネージャーとして、製造ライン全体の管理を担っています。

パン製造のお仕事に興味を持ったきっかけを教えてください。

写真:森 潤一

大学時代に生物工学科に在籍していた関係で、食品について学ぶ機会が多く、私自身も企業のタイアップ商品について研究をしていたことが一つのきっかけです。

数ある食品の中でもパンの歴史は深いもので、世界各国・老若男女問わずとても多くの人に食べられており、バリエーションも豊富です。そういったことから私はパンに無限の進歩の可能性があると感じて興味を惹かれました。

技能士資格の取得までの経緯を教えてください。

写真:森 潤一

入社2年目の時に、日本パン技術研究所(JIB)というパンの専門学校に通わせてもらい、そこで100日間パンについての知識や技能を学びました。パン学校では、後の技能士検定の学科免除にもつながるペーパーテストなど、専門的なカリキュラムが組まれており、パン製造技能士になる上でとても貴重な100日間を過ごすことができました。

そして、実務経験2年以上で2級、実務経験7年以上で1級の受検資格が得られるので、私も実務経験を積んだ後で受検をし、無事資格取得することができました。私の会社では、パン学校に通う費用や検定費用を補助してくれる制度が充実しており、学びやすい環境にあることを感謝しています。

1級の資格を取得して変化したこと、良かったと思うことを教えてください。

1級技能士は公的な資格になりますので、社内外の人から信頼の証として見てもらえるようになりました。特にお客様からも、「1級技能士が○○人いる会社」として信頼を頂けるようになります。

また、製造ライン上で機械を使用することもあるのですが、それは技能士になる過程の中で得た知識をもとに活用できるものなので、そういった意味でも1級技能士になるための知識や技能は現在の仕事にも活きています。

お仕事の中で、特に心がけていること・気を配っていることを教えてください。

すべてのお客様に安心・安全なパンを食べていただくことが第一ですので、品質管理や衛生管理には十分気を配っています。

その上で、常に安定した商品を作っていくこと、時代や流行に寄り添った新商品を生み出していくことの二点を意識して商品開発にも臨んでいます。

お仕事の中で、大変なこと・苦労することがあれば教えてください。

写真:森 潤一

私たちの仕事で大切なことは、たとえ現場でトラブルや変更点があったとしても、安心・安全な食品を時間通りにお届けすることですので、そういったトラブルの際に軌道修正していくことは苦労する点ではあります。知識や技能の裏付けがあるからこそ、スムーズに対処できることですので、ここでも1級技能士であることやその過程が活かされています。

また、生地の成形をする際の細かい調整にもはじめは苦労しました。一通りの技能が身についてきても、細かな成形となると実際にやってみないとわからないということもあったので、そういったときは経験のある先輩の話を聞たり、技を見たりすることで自身の技能を磨いてきました。

森さんがお仕事の中で「輝いている」と感じる瞬間を教えてください。

写真:森 潤一

自らが関わった商品が世に出て、店頭に並び、そして多くのお客様に「おいしい」と満足頂けたときは、私自身もとても嬉しく感じています。

また、新商品が予想以上の反響を得て、リピートでご注文を頂き、長い期間に渡って多くの個数を店舗に並べてもらえたときは、喜びもより一層深いものとなります。

開発の面では、新ラインを立ち上げる際に想定より多くの予算を確保してもらえることがあり、今までの実績を評価してもらってのことだと思うので、そういったことはやりがいに感じています。

パン製造の技能向上のために、どのような努力をされてきたのか教えてください。

パン業界は常に進歩を続けており、その中で原材料や扱う器具にも変化があるものなので、そういった知識を得ていくことに注力しています。時には違った世代の人と話すことでも新たな発見があり、仕事に活かすことができます。

また、以前にはアメリカのパン学校(AIB)に半年間留学させてもらい、学んだこともあります。AIBではさまざまな国の人と交流する機会が多く、味覚の違いやパンに対する考え方の違いを知り、私自身の視野も大きく広がるきっかけとなり、帰国後の業務にも良い影響を与えてくれたと思います。

森さんの今後の夢や目標を教えてください。

近い目標では、この先も安心・安全の商品をお届けしていくことが第一です。そのためには、自分が理解しているから良いとするのではなく、その知識や技能、経験を後輩に伝えていく人材育成が重要だと考えています。将来的には、社内全員が技能士であるという形がスタンダードになっていけるのが理想です。

現在でも後輩を指導する機会があり、私たちが指導するだけでなく、若い人たちからは最近の流行などを聞く、良いコミュニケーションの場となっています。そういった場で得た情報は、新商品開発の際に活かすこともできるので、お互いにとってプラスになることが多いです。そして、今後はその社内連携をより強固なものにし、事業や業界全体の発展に貢献していきたいです。

最後に、これからパン製造技能士を目指す人へのメッセージやアドバイスをお願いします。

写真:森 潤一

パン一つを作るにしても、材料や扱う器具の知識、それらを使いこなす技能があって初めて成り立っているものなので、その裏付けを作るためにも技能士の資格は重要になってきます。

そして、技能士の資格を取得するための努力や経験は、普段の業務だけでは得られないかけがえのないものとして、今後に必ず活きてきますので、ぜひ真剣に向き合ってみてください。

プロの道具~パン製造技能士編

 

①上皿竿秤:右側に分銅を乗せて重量測定に使用。竿秤の動きを確認する事によりデジタル秤より早く測定が可能。
②スケッパー:生地を切る事に使用。生地分割や成型にてパンの形を作る事に使用。
③餡ベラ:餡やクリームなど包餡作業に使用。具材を生地の中心に包餡する事が重要であり難しい。
④刷毛:焼成前に艶出しクリームや黄身塗りに使用。スナップを効かせて生地の表面を打溜めない様に塗る。
⑤麺棒:生地を薄く延ばすために使用。この伸ばし作業にて上手くガス抜きをしないと焼き上がりのパンの内層が粗くなる。
⑥番重:生地休ませるなど生地を保管する事に使用。重ねて使用。写真のようにキャンバス(布)を敷いて使用する事もある。

森 潤一さんのある日のスケジュール

7:00
出社・業務開始
9:30
小休憩(工程の進み具合によって適宜15分ほど休憩)
9:45
作業再開
11:30
昼休憩
12:30
作業再開
14:00
小休憩(工程の進み具合によって適宜15分ほど休憩)
14:15
作業再開
15:00
引継ぎ・清掃
16:00
清掃終了後、退社

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