合格者の声 金属材料試験技能士(組織試験作業)2級取得 永禮 達郎さん

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金属材料試験技能士(組織試験作業)2級取得 永禮 達郎さん(津田金属熱煉工業株式会社)

受検するきっかけ

画像:合格者の声

 私は大学時代に金属工学科を専攻しましたが、電気関係の会社に就職し26年間勤めました。しかし、今から5年前になりますが、勤めていた会社が業績の悪化に伴いリストラを行ったことで、その会社を辞めることになりました。そこで大学の恩師の紹介を受け、現在の金属熱処理の会社に再就職しました。
 最初の頃は、荒加工された鉄のワークをバスケットに積み、焼入れ炉に挿入するという単純作業に従事していました。そうした中で、鉄の組成、加熱温度、焼入れ剤の種類、焼戻温度により、鉄の性質が変幻自在に変化することに興味を覚えるとともに、学生時代に勉強していた金属材料のことを思い出し、熱処理による変化により鉄の内部組織がどのようになっているのかもっと知りたくなり、今回の2級金属材料試験(組織試験)の受検を決意するに至りました。

合格に向けて取り組んだこと

 学科に関しては、4択や○×で各25問解答するというもので、先輩から過去問をもらい繰り返し解くことで自信はつきましたが、「誤っているものはどれか」という設問については、正しいことを知らないと本当に答えたことにはならないと思い、わからない点やあいまいな点については、熱処理ガイドブックや参考書を買って勉強しました。この繰り返しが、ある意味で本当の自信につながったと思います。
 実技に関しては、3年前に不合格になってしまいました。その理由として、試験項目にマイクロビッカース試験がありますが、普段の作業ではオートマチックに測定する機器を使用しており、試験で取り扱うマニュアル操作の機器に不慣れだったことが挙げられます。この時はだいぶ戸惑いましたが、幸い会社に同様の測定機器がありましたのでストップウォッチを持ち、作業手順を秒単位で確認し、十分に習熟することで合格を勝ち取ることができました。

技能検定受検を通して得たこと

 私は、「熱処理とは、鉄の塊に魂を吹き込む作業」だと考えております。鉄の組成、加熱温度、加熱してから冷却するまでの時間、焼入れ剤の種類、焼戻温度によりワークの出来上がりの硬さや「ねばさ」が変わるという、正に熱処理される鉄は、生き物なのです。ともすると単純作業ゆえ、漠然とワークを積み、熱処理が終わったワークを出荷するという積み替え作業に終わってしまいます。しかも熱処理が終わったワークは内部の状態が分からないため、適当な作業をしていると、指定された硬さはクリアしていても「ねばさ」等で問題が生じかねません。しかし、今回の組織試験を受検することで、作業中のワークの色や表面の状態から、内部組織の状態に思いを馳せることができるようになり、決して不良品を出さない心構えが自分にできたと思っています。 

今後の目標

 我が社は従業員数43名の中小企業でありますが、「全員熱処理技能士になろう!」をスローガンに資格取得を奨励しております。職場では、ガス炉を使用しており、冬はともかく夏は劣悪な労働環境の中で皆頑張っているので、今回の私の合格体験を、次代を担う若手従業員に伝え、一人でも多く「単純作業者」ではなく、「技術者」になるよう努力していきたいと思います。そうした努力を続けることで、ミスも少なくなり、職場での協調性も高まると信じています。
 個人的には、2級に甘んじることなく、1級合格に挑戦していきます(現在受検中です)。また、年齢的にもこれからは生産管理や工程管理といった全体を考慮する立場になっていくと思われますので、組織試験1級合格後は、金属熱処理特級を目指していこうと考えています。

  

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