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2017年9月08日【レポート】技能士(マイスター)から " つくる楽しさ " を学ぶ!「ものづくりフェスタ 2017 in しずおか」

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8月19日(土)、静岡市のツインメッセ静岡(南館大展示場)では「ものづくりフェスタ2017inしずおか」(以下、フェスタ)が開催された。この催しは厚生労働省委託事業「平成29年度若年技能者人材育成支援等事業」の地域における技能振興の一環。次代を担う小中学生らに、熟練技能士が持つ技の素晴らしさを紹介し、技能継承の重要性について考えてもらうことを目的としている。保護者とともに会場を訪れた小・中学生たちは、経験豊富な技能士らの指導のもと、様々な「ものづくり体験」に挑戦した。

コンセプトは「夏休みの工作」
"伝統と先進" に触れる絶好の機会
IMG_3493.JPG  5回目を迎えたフェスタには、今年も親子連れを中心とする大勢の人々が訪れており、会場の入り口には開会(午前10時)の30分以上前から長蛇の列が見られた。列の先頭に並んだ5人の子どもたちによる"ちびっこテープカット"が行われると、いよいよ楽しい1日の幕開け。スピーカーから華やかな音楽が流れる中、小中学生は順序良く入場していった。
 静岡県内の各技能士会など40の参加団体が出展するブースでは、多彩な「ものづくり体験」が提供された。「8月の開催となった今回のフェスタのコンセプトは『夏休みの工作』。伝統的なものづくりの職人さんたちに数多く出展していただいている一方、ロボットなど先進技術にも触れられるのが今年の大きな特徴です」と語ってくれたのは、主催者である静岡県技能振興コーナーで相談員を務める中村敏行さん。「普段はゲーム機で遊んでいるような子が盆栽(静岡県造園技能士会「盆景づくり」)に夢中になっているのを見たりすると『子どもというのはやはり本来、手を動かすのが好きなんだなぁ』と感じます。ものづくりというのは日本の競争力を支える大切なものですから、ここで職人さんの技に触れた小・中学生が将来ものづくりの道に進んでくれたら嬉しいですね」 IMG_3720.JPG
「瓦割り」から「ロボット」まで
多彩な体験が小・中学生を魅了
 会場入り口付近でまず目を惹いていたのは、静岡県瓦屋根工事業連合会のブース。こちらでは「かわら割り道場」と称して、コンクリートブロックに橋を渡すように置かれた瓦を拳で割る体験を提供している。ものづくりイベントで"もの壊し"を体験させるとは何ともユニークな企画だが、参加した子どもたちは皆、楽しそうだ。「瓦にはおよそ千年の歴史があるといわれており、日本の風土、気候にマッチした材料だと思います。でも近年の住宅はコストダウンの影響で柱が細くなっていることから"重い瓦は耐震性に影響する"というイメージを持たれ、敬遠される傾向があるんです。そこで私たちも、瓦本来の良さを理解してもらおうと様々なPRを地道に展開していて、このブースもその一環。ちょっと変わったことをやることで、まずは関心を持ってもらえればいいと考えています。もちろん、お子さんたちにケガをさせるわけにはいきませんから、割れやすい瓦を使っているんですよ(笑)」(同連合会青年部会計 渡邉克彦さん) IMG_3553.JPG
IMG_3652.JPG  静岡県鉄筋業協同組合のブースでは、鉄筋の廃材で作られたキリンやカンガルー、カバ、ゾウ、恐竜などのオブジェが、カメラを手にした大人たちの人気を集めていた。子どもたちが乗ってもビクともしない作品群は、鉄筋の頑丈さを物語っている。こちらのブースでは交差した鉄筋を結束する体験を提供していた。「この作業は、私たちが実際に現場で行うものです。ハッカーという道具や結束線(針金)は先端が尖っているので、気をつけて指導しています。鉄筋自体はコンクリートに入って見えなくなってしまうものですが、職人はみんな『自分たちは組んだ鉄筋が建物を支えているんだ』という誇りを持っていて、とてもやりがいのある仕事です。最近は大工や左官なども含めて、建設業界に入ってくる若者が減っていますが、こうしたイベントをきっかけに、次世代が育っていけば幸いです」(同組合酒井達陽さん)
 今年初めて参加した団体もある。その一つが、静岡県立科学技術高等学校(コンピュータ部、機械工学科3年課題研究)だ。「ロボットを思いどおりにうごかしてみよう」と題した体験は非常に人気が高く、1時間に20組限定の予約受付は常に定員いっぱいまで埋まっている状態。インストラクターとして指導にあたった高校生たちは日頃、国際的なロボットコンテストへの参加を目指して活動しており、今回のイベントに向けては、新たに自立型ロボットを制作した。「参加者にロボットを操作してもらい、ブロックをゴールまで運べたら景品をプレゼントするという企画です。引率する私がリードしていかないといけないと思っていたのですが、思いの外、生徒たちが積極的に行動してくれて驚いています。年下の子どもたちに頼られることが、生徒のやりがいや成長に繋がっているのかもしれません」(同校教諭石川好宏さん) IMG_3742.JPG
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 同じく初参加の東京理科大学は「マッスルスーツ体験」を提供した。マッスルスーツは荷物の上げ下ろしや前傾姿勢での作業の際に腰の負担を軽減するウェアラブル型ロボットだ。「東京理科大学が中心となって開発したこの腰補助用マッスルスーツは、既に介護や物流、建設、農業、漁業などの現場で導入されています。今後は、歩くことが難しいご高齢の方や障害を持った方のリハビリ装置としても活用される可能性も。このフェスタで体験してくれた子どもたちには、ロボットを身近なものとして感じてほしいですね」(同大学 小林研究室 鈴木健市さん)。
 歴史の中で培われた伝統の職人技と、未来を切り開く先進技術。その両方に触れた子どもたちがどのように成長していくのか、将来が楽しみだ。

 

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